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2017年9月

スタンダールとオニヤンマ その一

まだガキの頃、昭和の夏休み、古い話である。 
昭和30年頃だったかな? 小学6年生の夏休み、 蒲田から京浜東北線で赤羽まで 長いこと電車に乗って、お爺ちゃんお婆ちゃんが暮す赤羽の家に遊びに行った。  
夏休みの宿題、読書感想文と 昆虫採集が目的であった。  
どういう訳か 本棚に並んでいる文学全集の中から スタンダールの「赤と黒」を持って、昆虫採集用の網、虫かごに麦わら帽子、ランニングに半ズボン、山下清画伯のスタイルで ガキが一人で2泊3日の大旅行を敢行した。  
 
何故スタンダールを選んだかは記憶にない、 親父の趣味もあって 本棚には 夏目漱石、芥川龍之介、井伏鱒二、森鴎外、島崎藤村、太宰治、川端康成、トルストイ、パールバック、モーパッサン、ホメーロス、文学全集から六法全書、百科事典など 古典的な本が壁一面に並んでいた。  読むため というより インテリア?、カッコいいからである。   その中から 無差別にスタンダールを持ち出したのである。  
 
その数年前、松本の祖父(爺ちゃん)が 突然結婚すると云い始めて 父母とその兄弟、親戚中が大騒ぎになった。  叔母(父の妹)さんは 70過ぎて 世間体が悪い、不潔だ、なんと穢らわしい・・・何を考えてるのか、困った爺さんだわ まったくもー・・・・と、顔を真っ赤にして怒っていた。  
大人たちには非難轟轟であったが 俺ら孫たちには関係ない、信州松本の裁判所で 弁護士や判事の仕事をしながら 近所では先生と呼ばれた いわゆる町の名士が 三味線抱えて趣味の義太夫を唸っている、明治生まれのロックンローラー?  
そんな祖父のヤンチャなところが むしろ嫌いではない、 爺ちゃん なかなかやるじゃん という感じであった。  
お相手の四ッ本のお婆ちゃんは腰の曲がった 見た目は典型的な婆さんだったが いつも静かで上品な感じの優しいお婆ちゃんであった。  何故ならば 悪戯しても叱られたことがないからである。
本人たちは 周囲の騒ぎなど 全然平気で、話の合う仲良しで、お茶のみ友達なんだから 一緒に暮らしたっていいじゃない、・・・オレらにすれば 「同感」で 孫の方が寛大に受け止めていた。  むしろ 大人世代のほうが なにを余計なことまで考えてるのか? であった。                                           つづく、 
長くなるので三ラウンドくらいに区切ります。 ちょっと休憩・・・この頃俺も疲れる、爺ちゃん世代だから、 
 
 
 

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仙台の巨人ファン ①ケネディさん

仙台に何人か飲み友達がいた。  マルゲンのカトちゃん、宮川君、相田さん、・・・毎年温泉地で開催する 社長ばかりが集まる勉強会(宴会)では 俺ら若手はいつも同じ部屋、爺グループとは話合わないもんな。
相田和夫さんは 五歳ほど先輩で 関西方面の大手工業用刃物製造会社の自称仙台営業所長、 そらそうだよな、事務所兼自宅には 上司も部下もいない、俺一人で自由にやっている。 要は業績落とさなければよいのだ。   行く先々で毎月よく逢う、 取引がない異なる業界であるが 自分では営業術のよき師匠として敬愛する存在であった。  
あの店は金払いが悪いとか あそこの社長はまじめな人、競馬の話はしない方がいい・・・○○鋼機の社長は鶏肉しか食わないから・・・・バーベキューで隣の席のとき 私はドクターストップがあってね、牛肉はだめなのよ、あなた若いんだから食べてくださいと、ステーキ用になる良いところを随分食わされて、 相田さんの情報は信頼できる・・・・ということになるのである。
 
ケネディさんと 初めて名刺交換したのは 繁華街国分町の小さな酒場であった。
相田さんの紹介、「今日は変な外人連れてくからな、なぁに 日本語ペラペラだから心配ない、俺んちの取引先だ。 温厚な紳士だけど、かなりな呑兵衛だよ、唯の酔っぱらいオヤジだと思えばいいから」  
事前に情報は聞いていたが ほんとに何のこたあなかった。
初対面の時は ナイスミ―チュー、ハウアーユー・・でいいのかな? こっちも一応英語での対応を準備していたが ほんまになんてことはない、名刺を渡しながら ジェームス ディーンです、エデンの東から来ました、 初めてお目にかかります、どうぞよろしく・・・ J・ D KENEDY・・・のケネディの部分を指で隠して 茶目っ気たっぷり、 これなら俺と話合いそうだと思った。 
 「はいどうぞ ミスタ プレジデン・・」 大統領に敬意を表して 徳利つまんで酌をすると 「あ・はいはい、すいません、ありがとございまーす」
ホヤの刺身、焼き鳥、モツ煮込み、 生ビール飲みながら 日本の魚介類は 酒の肴に最高である、 雄弁に喋りまくる。  酒も日本酒が世界一である、僕は日本が一番好き・・・と、 
やがて野球の話題になる、そういえば相田さんは熱烈な巨人ファンで長嶋にベタ惚れであった。  それに合わせた社交辞令かどうか定かでないが 僕も日本では三十年も仕事しているが 巨人ファンである。 大坂へ行くと阪神ファンになる、結局 営業的社交辞令だけどね・・・・。 
ユーは? 「おいらは 子供の頃から横浜ファン、巨人は嫌い、巨人ファンはバカが多いから・・・」 巨人贔屓の得意先で不利にならないか というから それが原因で買ってくれなくてもいい、そんな顧客には売りたくない、 いい度胸してるねと云われるが おいらに度胸なんか全然ないが 絶対に引けないボーダーラインだけは持っておきたい・・・。
ホエアアーユーカムフロム?・・・・出身地はどこですか ときたから  マザーと答えた。 
ケネディさん にっこり笑って ミートゥー・・・(俺もだよ)、大きな手と握手して、また来月も 付き合ってくださいね、ナイスフレンドになれそうだね、  判れ際の彼の嬉しそうな笑顔に こっちも嬉しくなるような心地よさであった。   友達とは 第一印象から 好感持てる、長く付き合うほどに だんだん同じ価値観を共有し 相手を理解しあえる、色々タイプはあるが
服装とか見た目、笑顔に魅力感じることがあるのです。  ここで余計なこと考えて「友」を定義したりするから 長くなる。 次回は相田さんとケネディさんの武勇伝、うんこネタなど、
こまかいことも 色々ありますけどね。    つづく  
                                       ちょっと休憩
 

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