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スタンダールとオニヤンマ その一

まだガキの頃、昭和の夏休み、古い話である。 
昭和30年頃だったかな? 小学6年生の夏休み、 蒲田から京浜東北線で赤羽まで 長いこと電車に乗って、お爺ちゃんお婆ちゃんが暮す赤羽の家に遊びに行った。  
夏休みの宿題、読書感想文と 昆虫採集が目的であった。  
どういう訳か 本棚に並んでいる文学全集の中から スタンダールの「赤と黒」を持って、昆虫採集用の網、虫かごに麦わら帽子、ランニングに半ズボン、山下清画伯のスタイルで ガキが一人で2泊3日の大旅行を敢行した。  
 
何故スタンダールを選んだかは記憶にない、 親父の趣味もあって 本棚には 夏目漱石、芥川龍之介、井伏鱒二、森鴎外、島崎藤村、太宰治、川端康成、トルストイ、パールバック、モーパッサン、ホメーロス、文学全集から六法全書、百科事典など 古典的な本が壁一面に並んでいた。  読むため というより インテリア?、カッコいいからである。   その中から 無差別にスタンダールを持ち出したのである。  
 
その数年前、松本の祖父(爺ちゃん)が 突然結婚すると云い始めて 父母とその兄弟、親戚中が大騒ぎになった。  叔母(父の妹)さんは 70過ぎて 世間体が悪い、不潔だ、なんと穢らわしい・・・何を考えてるのか、困った爺さんだわ まったくもー・・・・と、顔を真っ赤にして怒っていた。  
大人たちには非難轟轟であったが 俺ら孫たちには関係ない、信州松本の裁判所で 弁護士や判事の仕事をしながら 近所では先生と呼ばれた いわゆる町の名士が 三味線抱えて趣味の義太夫を唸っている、明治生まれのロックンローラー?  
そんな祖父のヤンチャなところが むしろ嫌いではない、 爺ちゃん なかなかやるじゃん という感じであった。  
お相手の四ッ本のお婆ちゃんは腰の曲がった 見た目は典型的な婆さんだったが いつも静かで上品な感じの優しいお婆ちゃんであった。  何故ならば 悪戯しても叱られたことがないからである。
本人たちは 周囲の騒ぎなど 全然平気で、話の合う仲良しで、お茶のみ友達なんだから 一緒に暮らしたっていいじゃない、・・・オレらにすれば 「同感」で 孫の方が寛大に受け止めていた。  むしろ 大人世代のほうが なにを余計なことまで考えてるのか? であった。                                           つづく、 
長くなるので三ラウンドくらいに区切ります。 ちょっと休憩・・・この頃俺も疲れる、爺ちゃん世代だから、 
 
 
 

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